勝手な転職や暴行暴言によるケース

妻が夫に対し、夫の言動により婚姻関係は破綻したとして、離婚を求めるとともに、離婚に関する不法行為に基づく慰謝料の支払等を求めた事案です。
妻と夫の婚姻関係は、二度の別居を挟みながらも、経済的な面においても、あるいは心理的な面においても、妻の献身的な貢献により継続されてきたものでしたが、夫が十分な就労意欲を有さず、また、家庭内の問題について妻を援助したり、真摯に話し合ったりする姿勢を示さなかったことなどから、次第に形骸化し、それと同時に夫による暴言・暴行がはじまり、妻の精神的な負担が重くなっていき、その後、別居に至ったという事実が認定されたうえ、破綻の原因がもっぱら夫の側にあって、その経過は妻にとって不合理というほかないとして、妻の慰謝料請求300万円のうち150万円が認められました。