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夫婦の寄与割合が異なるとされるケース

本来、夫婦は、基本的理念として対等な関係であり、また、財産分与は、婚姻生活中の夫婦の協力によって形成された実質上の共有財産の清算と解されますので、財産分与の割合は、原則的に、平等であると解すべきでしょう。このような観点から、実務上も、特段の事情がない限りは、財産分与の割合は、5:5とするのが通常です。
もっとも、裁判例の中には、財産分与の割合を5:5とはしなかったものもあります。たとえば、共働き夫婦のケースで、各自で収入や預貯金を管理し、なおかつ、各自が生活費を支出しつつ、他方で、妻が全面的に家事労働や育児も担当していたという事情の下において、夫婦の婚姻生活の実態を考慮し、財産分与の割合を妻6:夫4と判示した裁判例などもあります(東京家庭裁判所平成6年5月31日審判)。

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